最新情報 NEWS

2026 / 07 / 21  14:52

メッシは美しい

メッシは美しい

サッカーFIFAワールドカップ2026が終わった。

DAZNに加入し、アマゾンでプロジェクターを衝動的に購入してメッシを応援した。

そして、スペインが勝ってメッシが負けた。

決勝戦のスペインVSアルゼンチンは本当につまらない試合だった。もちろんアルゼンチンに何もさせなかったスペインのサッカーは素晴らしいものだったし、世界ナンバーワンにふさわしい質だった。結局、僕はメッシが活躍するシーンを観たかっただけで、サッカーのワールドカップを観たかったのではないということがよく分かった。メッシの負けが確定した瞬間、その事実を僕は受け入れることができなかった。ショックを受けると人間は思考が停止することを改めて知った。

決勝戦はすでにメッシのものだった。優勝するのはスペインとアルゼンチンのどちらか?という予想を真面目にした人がどれだけいただろうか?

どちらが優勝するか?ではなく、アルゼンチンが連覇してメッシが優勝トロフィーを掲げる奇跡を見たいと願った人の方が圧倒的に多かったのではなかっただろうか?ワールドカップの熱狂は、気がついたらメッシへの熱狂に変わっていったような気がする。

さすがにもう駄目かもしれない、その度にアルゼンチンは劇的なゴールを決めて勝ち進んだ。その度に僕は泣いた。サッカーでこんなに泣くとは夢にも思わなかった。

劇的なゴールの度に、メッシは全力で飛び跳ねてガッツポーズを決めて喜んだ。本当にカッコよかった。スーパースター、英雄という表現がこれほどまでに似合う選手は他にいない。

アルゼンチンの劇的な勝利の度に、YouTubeでアルゼンチンサポーターのリアクションを見るのがとても楽しかった。自国に誇りを持ち、サッカーが人生の一部になっていて、全身全霊で歓喜し、泣いて、抱き合い、勝利を分かち合う姿は、サッカーというスポーツがいかに特別なものかを教えてくれた。どんなに辛いことがあっても、サッカーさえあれば生きていける。それがアルゼンチンという国のような気がした。

アルゼンチンサポーターのほとんどがメッシの10番のユニフォームを着て応援していた。そして、ピンチになればなるほど「メッシ!メッシ!」と祈りを込めて応援していた。メッシなら何とかしてくれる。メッシなら奇跡を起こしてくれる。

自国のサッカー代表にメッシがいる。それがアルゼンチンのサポーターと代表選手の誇りなのだろう。

僕は今回のワールドカップでアルゼンチンが64年ぶりの連覇を成し遂げると予想していた。そしてメッシは神となり僕たちに希望を与えてくれる、そう願っていた。

だけどメッシは負けた。

銀メダルをかけたメッシはあらゆる感情を織り交ぜて泣いた。ありのままに泣いているメッシは美しかった。泣いているメッシを見て、多くのアルゼンチンの国民が泣いただろう。

メッシは負けてもなお主役だった。負けた姿で何か大切なことを問いかけてみせた。

人生は取り返しのつかないことの連続だ。どんなに辛いことがあっても、苦しいことがあっても、悔しいことがあっても、自分自身からは離れることができず、人生を終えるまで生き抜いていかなくてはならない。

メッシはメッシであり続けた。

1度しかない人生をサッカーに捧げて、英雄としてアルゼンチン国民の期待をすべて背負い、仲間からの信頼もすべて引き受けて、最後のワールドカップの決勝戦で負けた。

メッシが泣く姿は誰よりも美しかった。

メッシはサッカーの魅力をすべて表現してみせた。そして、メッシは世界最高の熱狂を作り上げた。サッカーとはリオネル・メッシのことである。