店長ブログ BLOG
夢中人
1年ぶりに「もり家一門会」が開催された。
今年は片原町の日本料理店「あまの」さんで開催。料理がめちゃくちゃ洗練されていて感動した。
久しぶりにお酒をいっぱい飲んだ。エビスビール、知多と白州の水割り、魔王。特に魔王は初めて飲んだけど、香りがたまらなかった。
鯛の昆布締めを塩につけて食べたら絶品だった。
本格手打もり家で一緒に夢を追いかけ、かけがえのない時間を共に過ごした仲間たちとの再会。
今もみんな、自分が築いた城で手打ちをしている。その事実を確認できるだけで、どこからともなく不思議と力が湧いてきたりする。
そして、今ではみんな繁盛店の店主になったはずなのに、社長を前にするとあの頃に一瞬で戻ってしまう。背筋がピンとする所ではない。心臓を鷲掴みにされたような緊張感が走る。
店主になって社長が背負ってきたものの重さ、社長がやってきたことの偉大さ、社長がずっと味わっていた孤独をやっと理解できるようになる。
そして人生でこんなに自分と本気で向き合ってくれたり、自分を心から叱ってくれた人って社長しかいなかったと気づく。
社長がいたから今の自分がある。だから1年に1回、社長に会って襟をちゃんと正し、夢を追いかけていた頃の自分と再会する。それが「もり家一門会」だと思う。
普段見せない社長の表情が印象的だった。師匠であり、親父でもあり、兄貴でもあり、ライバルでもある。自分が導いた弟子たちが年に一度こうやって戻ってきてくれる。自分が生きた証がそこにある。
もっとうどんに夢中になれ!僕は偉そうに後輩に言ったりする。
自分にはどんな仕事が向いてるかわからない。自分が本当にやりたいことが何なのかわからない。よく聞く悩みだ。僕もそうだった。そして、それを見つけることが何より難しいのも本当だと思う。
要は、ずっとそのことを考え続けても苦にならない。気がついたら夢中になって時間があっという間に過ぎていた。そんな対象を見つけたら、それは自分に向いている。
夢中になっている人にはどんなに頑張っても敵わない。もっと言えば夢中になれるものに出会えた人は幸運だとも言える。
「夢中」という言葉を使うと、映画の「恋する惑星」がいつも思い浮かんでくる。主演のフェイ・ウォンが歌った「夢中人」が頭の中で流れてくる。どことなく重苦しかった90年代に希望を与えた曲だった。
起きている間、ずっとその人のことが頭から離れない。その人のことをこの曲は夢中人と表現している。
「プロフェッショナル仕事の流儀」の中で、あなたにとってうどんとは?と質問された社長はこう言った。
「カッコよく言っていい?恋人やね」
うどんを恋人のように夢中になって追いかけてきた。そして今もうどんに恋をしている。
うどんは恋人。これ以上の表現があるだろうか?
もり家一門のみんなは社長と出会い、もり家で夢を叶えた。そして今もみんな夢中になってうどんを追いかけている。
最後に社長はみんなにこう言った。
「俺は生涯現役やから」
これ以上、僕たちをやる気にさせてくれる言葉はない。社長は僕たちの夢中人だ。








